\今日という特別な日/
1996年10月24日、
初めての海外。ドイツへ渡ったあの日から、今日で30年になります。
幼い頃の病気の経験から医療の道を志し、20歳のときに出会った、ドイツのリンパ浮腫治療。
当時は現地でしか学ぶことができず、その治療を身につけたいという想いを胸に、旅立ちました。
不安を抱えながらも送り出してくれた家族、そして学びの機会をくださった先生方。
多くの方々に支えられて、あの日の一歩を踏み出すことができました。
留学先のFöldi Klinik(フェルディクリニック)では、リンパ浮腫治療「複合的理学療法」の発展と普及に尽力されたフェルディ教授ご夫妻のもとで学びました。
ご夫妻から受け継いだ教えを大切に、日々の臨床に活かしながら、患者さんお一人おひとりとの関わりを通して、学びと実践を深めてきました。
1999年に帰国後、開設した後藤学園附属のリンパ浮腫治療室でお会いした患者さんたちのお顔が、今も思い浮かびます。
その後も、ドイツをはじめ国内外の素晴らしい先生方に導いていただきました。
先生方からの学びは、日々の臨床のなかでつながり合い、今のわたしの礎となっています。
経験を重ねてきた今も、変わらず大切にしているのは、「直接触れて、感じて、整える」こと。
そして、目の前の患者さんの声を聴き、その方の暮らしや想いにも心を寄せること。
患者さんと笑ったり、ときには胸を熱くしたり。
日々の語り合いから、多くのことを教えていただいています。
これまでの歩みを振り返ると、出逢ってくださった方々との思い出が、次々とよみがえります。
支え合ってきた仲間たち、患者さんとご家族、そして今もお力添えくださる皆さま。
たくさんのご縁と温かなお心に支えられ、今日まで歩んでこられました。
リンパ浮腫ケアを学び始める方々を支える「NPO法人日本医療リンパドレナージ協会(MLAJ)」での活動と並行して、今年2月には、1期生の皆さんを迎えて「さとう式リンパ浮腫ケアセラピスト養成講習会」を開講しました。
患者さんの暮らしに寄り添い、無理なく続けられ、結果につながるケアを目指して工夫を重ねてきました。
その実践を「さとう式リンパ浮腫ケア」として体系化し、経験豊かなセラピストの皆さんへと継承していく講習会です。
来年4月には2期生の皆さんを迎え、学びの輪がさらに広がっていきます。
恩師から受け継いできた学びを、自らの臨床経験とともに、次の世代へ手渡していく。
セラピストを支えることは、その先につながる患者さんを支えること。
全国の仲間たちと心を通わせながら、これからも、目の前のお一人おひとりの患者さんに向き合っていきたいと思います。
あの日の一歩から、今日からの新たな一歩へ。
皆さまに、ありがとうの気持ちを込めて。



